美術室のユーレイ



ハシゴをセットし、女の子は上を見た。


「あっ!あった!お姉さん、あったよ!」


女の子は嬉しそうに手をブンブンしている。


「え!あったの!?よかったぁー」


女の子の笑顔を見てホッとする。


見つかってよかった。


なかったらどうしようかと思ったよ。


「でも私の手じゃ届かない。お姉さん取ってー」


そう言いながらハシゴを降りてきた。


「うん、任せて!」


私はハシゴに登り、上を確認する。



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