美術室のユーレイ




うそだ…うそだうそだうそだ。



窓なんてさっきはあいてなかったじゃん!


どうしてこんなことに…。



空を見ると濃い紫をしていた。


過去2回、悪霊が現れた時と同じ色。


私はそこで初めて気付かされた。



やっぱり…あの女の子は悪霊だったんだ!


泣いた顔も笑った顔もくまさんのぬいぐるみを探すことも…。



すべて、私をはめるための計算だったんだ。


なんで気づかなかったの!?


なんで気づけなかったの!?



子どもだから悪霊じゃないって勝手に思い込んで…。


泣いた顔に負けて、言う通りに動いちゃって…。


それで結局、騙されて…。



私、ばかみたい…!


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