美術室のユーレイ




美斗くん…。


最後に頭に浮かんだのは美斗くんだった。


喧嘩別れになっちゃったな。


でもあんなにひどいこと言っちゃったんだもん。


もう私になんか会いたくないよね…。


それでも、謝りたかったな…。



私の体は重力により下へ下へと向かっていく。


もうそろそろ地面につくだろう。



ばいばい、みんな…。


誰にも届くことのないお別れを唱え、目を閉じた。



1粒の涙が頬を伝った…








その時だった。


< 95 / 267 >

この作品をシェア

pagetop