君に花束を




「だって、今年も晴くんと同じクラスなんだよ!?」




「"ハル君"ねぇ」




「うん?」




「いや、今年もストーカーされる日向のこと考えると不便に思えて」





「えっ、晴くんストーカーされてるの?だれに!?」




いつも、澄ました顔してたのにそんな悩みを抱えてたなんて……!




誰にも相談できなかったのかな。でも大丈夫!!これからは私が守って………!




密かに私の心の中で闘志を燃やしていると、ベシッと頭を叩かれた。




「うっ、痛!なっちゃん!?」




「私じゃないわよ」




視線を私の後ろに向けてから挨拶をするなっちゃんの視線を辿ると、そこには学園の高嶺の華、晴くんこと日向晴斗君が立っていた。




「あっ、晴くん!おはよ!!」




「晴斗だけ?俺もいるんだけど」




「あ、(そう)いたんだ。おはよう」




「幼馴染っていうのに葵はホンット晴斗しか見えてねえな」




「ごめんって。ほら、晴くんがあまりにも輝いてるから奏の存在が………」




「ひでぇな!いいよ、俺には夏樹がいるし!」




「ほら、そろそろ行くよ。奏も同じクラスだから」




投げキッスを夏樹にしてる奏を置いて、夏樹は先に教室へ向かった。




かと思えば「マイエンジェルー!」って叫びながら奏も行ってしまった。



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