もう一度だけ、キミに逢いたい。
【07.】上手く交わらない想い
……避けられている。
昨日までは気のせいだと思っていたけど、ここまできたらもう、気のせいなんかじゃない。
伊織くんの腕の中で眠ってしまった日は、試験前に伊織くんに会える最後の日だった。
そして、あれから一週間ちょっと。
今日は火曜日。
久しぶりに放課後伊織くんに会える、なんて柄にもなくちょっぴり楽しみにもしていた。
……それなのに。
学校に着いて上履きを履き替えようと下駄箱を開けたら。
…ん?紙が入ってる。
まさか……また告白の呼び出し?
十回を過ぎてからもう面倒くさくなって数えていなかったから分からないけど、多分十三回目くらい…かな?
さすがにイライラして無造作に紙を取り出して開く。