もう一度だけ、キミに逢いたい。
「あら…って、すっごく顔色悪いわよ…!?すぐそこのベッド空いてるから使っていいわ…!」
先生は、わたしの姿を見るなりびっくりして、すぐにベッドに案内してくれた。
「ちょっと失礼するわね」
そう言ってわたしのおでこに伸びてくる先生の手を、すんでのところで阻む。
「熱はないのでっ……大丈夫ですっ……」
「あ…触られるの嫌だった?ごめんなさいね。だったら……はい。念のため体温計で熱測って」
わたしは面倒くさいと思いながらも、先生に言われるまま体温計を脇に差し込む。
……36.6°
思った通り熱はない。
「あら……熱はないのね。でも、とりあえず寝てた方がいいわ。それにしても……熱はないのにしては、すごい顔色が悪いわね…」
一人ぶつぶつ言っている先生。