もう一度だけ、キミに逢いたい。
『あ、はい。少し長くなってしまうんですけど…実は私と妹、二人暮らしなんです。それでその妹なんですが、昔色々ありまして……昔よりは状態は良くなっているんですが、言ってしまえば、精神状態はあまり良くないんです…』
『……ということは、良く保健室へ来るかもしれないということですか…?』
確信を持ちながらも疑問形で返す。
しかし、彼女は首を横に振って否定した。
『いいえ…妹は私以外に決して弱みを見せない子なので…。いつも他の人には本音を見せないどころか、自分から壁を作って関わろうとしないんです。だけど、それもそのはずなんです…。妹は、人と関わるのに強いトラウマがあるので…』
……はあ、なるほど。
彼女の妹の事情は分かったけれど…
でも、保健室に来ないんだとしたら、なんで私にこの話をしたのか…