もう一度だけ、キミに逢いたい。
彼女の言葉に、少年は大きく目を見開く。
『どうして、そのことを……』
なんだか彼女に自分のことを見透かされているようで、少し怖いと感じる少年。
『……どうして、か…』
優しく、でもどこか苦しげに彼女が呟く。
『それはね……きみの…が……った……のゆ…と……───
…………………………
「んっ……」
…あれ、わたし、どうしたんだっけ……?
「ゆりちゃん、起きた?」
…!
「ひかる…ちゃん……?」
「うん、そうだよ」
「光ちゃんっ……!!」
ベッドから起き上がってそばにいた光ちゃんにギュッと抱きつく。
「ちょっ…ゆりちゃん声大きい…!ここ、学校の保健室だから」