もう一度だけ、キミに逢いたい。
『ゆりちゃん……!!やっと…やっと見つけた……っ、はあ……』
“わたし”が光ちゃんの名前を呼んでから一分も経たぬうちに、息を切らした光ちゃんは姿を現す。
『光ちゃんっ……!!』
“わたし”は真っ先に光ちゃんの元へ駆け寄って思いきっり抱きつく。
『光ちゃんっ、光ちゃんっ……!!うわぁぁぁぁんん……』
『ごめん…ごめんね、ゆりちゃん……。一人にしてごめん…。大丈夫、もう大丈夫だから……』
狂ったように泣き叫び続ける“わたし”を、現れた光ちゃんはまるで壊れものを扱うかのように優しく優しく抱きしめる。
“わたし”が落ち着くまで何度も何度も大丈夫、大丈夫、と言いながら。
やがて“わたし”は、まるで安心したかのように光ちゃんの腕の中で眠りに落ちた───
“キミ”はその様子を、ただただ黙って見守っていた……