もう一度だけ、キミに逢いたい。
必死に手を振り解こうとするけど、女のわたしが、男の先輩の力に敵うわけがない。
先輩の顔がだんだん近づいてくる。
……っ!
キスされる……っ!
わたしは怖くて、ギュッと目を瞑る。
「……そこの先輩。何してるんですか?」
突然、先輩ではない別の誰かの声が聞こえてきた。
え…誰……?
「何って見ての通りだけど」
「ふーん…でも、やめてあげたらどうですか?その子、嫌がってますよ?」
おそるおそる声のする方を見ると、そこには怖い顔をした月島 伊織が立っていた。
えっ…つ、月島くん……!?
こんなところで何してたの…?
それに、なんでそんな怖い顔…
「別にお前には関係ないだろ?」
突然の月島くんの登場に、先輩はイライラしている様子。