もう一度だけ、キミに逢いたい。
【11.】一週間ぶりの学校
* * *
「ゆりちゃん、起きてる?急がないと学校に遅刻しちゃうよ?」
部屋のドアからエプロン姿の光ちゃんが姿を見せる。
うそっ…!
光ちゃんの言葉に慌てて時計を見ると、もう起きた時間から二十分が経っていた。
「わっ…!もうこんな時間だ…!」
わたしはメガネを持って急いでベッドから這い出ると、洗面所へダッシュする。
まず〜い…伊織くんのこと考えてたらあっという間に時間が過ぎてしまった…
おかげでいつもゆっくりのんびりしていた朝ごはんの時間もいつもより短くて全部食べられなかった。
「ごめんね、光ちゃん。時間なくて全部食べられなくて…」
すごく申し訳ない。
ただ単純に光ちゃんが作ってくれているものは全部食べたかったし、光ちゃんがわたしのために早起きして、色々栄養バランスの考えられた食事を作ってくれているから。