もう一度だけ、キミに逢いたい。
「いいよ〜、全然。ほんとはゆりちゃんの健康のために全部食べてほしかったけどね?でもそれより、学校遅刻しちゃうぞ?」
「うん…」
「…元気ないね。そんな落ち込むことないのに。それとも……また、“あの夢”見た…?」
「え……」
一瞬ビクッとして光ちゃんの顔を見る。
あ…この顔は……
光ちゃんはすごく心配そうな、悲しそうな、また苦しそうな顔をしていた。
だとすると、さっき光ちゃんが言った“あの夢”っていうのは、多分“あの悪夢”のことだ…
……良かった、夢を見たことはバレてるみたいだけど、夢の内容まではバレてない。
「……ううん、夢は見たけど、そうじゃないの。ただ、その夢でちょっと衝撃的な事実が判明して、少し戸惑ってただけだから…。そんなに心配しないで?」
そう言ってニコッと笑顔を見せる。