もう一度だけ、キミに逢いたい。
「…へぇ。今すぐその手を離さないと、サッカー部の顧問の先生に報告するぞ。それでもいいんだな?」
「なっ……!ちっ、おい、お前覚えておけよ!」
先輩は月島くんに向かって捨てゼリフを吐くと、わたしの手を乱暴に離して、行ってしまった。
た、助かった……
「……大丈夫か?」
「あ…はい…。ありがとうございます」
一応助けてもっらたわけだし、お礼言わないと。
でも……最悪。
借りを作っちゃった。
しかも、相手はよりによって、学校一のイケメン、月島 伊織。
「……震えてる」
「…っ、え……」
ふわっ
突然月島くんに抱きしめられた。