もう一度だけ、キミに逢いたい。

そしたら、光ちゃん、珍しく怒っちゃって宥めるのが大変だった。


「私のゆりちゃんに嫌がらせしたやつ、ただじゃおかない」って言って静かに怒りを表していた。


いつも穏やかで滅多に怒ることのない光ちゃん。


わたしも正直ゾクッとした。




でも、わたしは大丈夫、何かあったらちゃんと話すからって言って、理事長に報告しようとしてたのは止めた。


何でも光ちゃんの力に頼るわけにいかないし、何より理事長に介入してもらったらもらったで、余計に相手を刺激するだけだと思うから。


怖くても何でも、自分の力でなんとかしなきゃ。


光ちゃんと話し合って。


もう一度、ちゃんと自分の心を落ち着けて。


覚悟して学校に来た矢先がこれだった。

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