もう一度だけ、キミに逢いたい。
この紙が入っているのはもうこれで三日目。
わたしが剃刀や虫の死骸、教科書を隠すだけでは変わらないと思ったのか、紙切れでの言葉の暴力に切り替えてきた。
いちいち全部読んでいてはきりがないほどのわたしへの悪口の数々。
でも、読もうと思っていなくても、どうしても目についてしまうものはある。
さっきのように。
きっと相手の女子達が、なんらかの形でわたしと伊織くんの関係を知ってしまったが故に、こんなことをしているのは、伊織様に近づくなという文字ですぐに分かる。
……だけど。
“死ね”、“消えろ”、だなんて。
いくら何でも酷い言い草だっ…
実際、伊織くんのことに触れている文字より、わたしの存在を否定するような言葉の方が多い。