もう一度だけ、キミに逢いたい。
ははっ……すごい顔って、涙でぐちゃぐちゃってことでしょ。
そんなの今更なんだよなぁ…
6、7年前なんか、今とは比べ物にならないほど酷い状態で、毎日のように魘されては泣き喚いていたから…
……それでも、こんなところで泣いてるだけじゃ何も変わらない。
それこそ、さっきの夢が現実になってしまう前に、自分の力でなんとかする。
これは、わたしに与えられた試練だと思えばいい。
というか、そう思うしかないよね…
わたしは無言のまま、先生に手渡されたハンカチでゆっくりと涙を拭く。
まあでも、ほとんど乾いちゃってるから、あまり意味はないんだけど。
「……ありがとう、ございます」
一応お礼は言っておく。
「いいえ、私はそんな大したことしてないから。それより、これ使う?」
「氷水、ですか……?」