もう一度だけ、キミに逢いたい。
久しぶりに触れる、光ちゃん以外の人の温もり。
な、なんで……
わたし、光ちゃん以外の人にこうされるの、ダメなはずなのにっ…
本当は、さっきの先輩に手を掴まれたのも、キスされそうになったのも、ものすごく怖かった。
あの時から、人に触れられるのが……怖い。
それなのに、この人は、月島くんは、光ちゃんと同じで……怖くない。
人の温もりってこんなに暖かかったっけ…?
「……抵抗、しないのか……?」
「あ、ごめんなさい…。人の温もりってこんなに暖かかったんだって、ちょっと思って……」
わたしは慌てて彼から離れる。
「あ、いや、そういう意味で言ったんじゃないんだ…。ただ、嫌がられると思ったから…」
目の前の彼は、少し寂しそうな顔をしていた。