もう一度だけ、キミに逢いたい。
ホッ
それなら尚更都合がいい。
「……ありがとうございます。あの、そこに置いてあるわたしのカバンがありますよね?その中に大量の紙切れが入ってると思うんですけど…」
「え、勝手に開けていいの…?」
先生は戸惑いの表情を見せる。
「いいんです、今は緊急事態ですから。それより、紙切れありました?」
「え、ええ、あったけど、なんなのこの大量の紙切れ……っ!?」
怪訝そうな顔をしていた先生は、一気に険しい顔つきへと変化する。
「鈴木さん、これ…」
「…先生が思う通り、わたし、ここ最近嫌がらせさせられてるんです。あ、このことは光ちゃんも知っています。それで、大変申し訳ないんですけど、その中にどこかへ来いとか書いてある紙がないか探せますか?」