もう一度だけ、キミに逢いたい。
ガラッ
「…失礼します」
「はーい、どうぞ…って鈴木さんじゃない。今日はどうかした?」
女子生徒の怪我の手当てをしていたらしい先生は一旦手を止めると、首だけこちらを向けて話しかけてきた。
「…先にその人の手当てをしてあげてください。今日は大丈夫ですし、大したことではないので」
「……分かったわ。じゃあ、そこに座って待っててくれる?すぐに終わるから」
「…はい」
わたしは先生に言われた通り、保健室あるソファに腰掛けた。
それにしても、保健室に先生以外の人がいるところ、初めて見たな…
わたしはテキパキと怪我の手当てをする先生をぼんやり眺める。
「…よし、これで大丈夫。今度からはもうちょっと注意深くね。あと、しばらくはこれで冷やしておくこと」