もう一度だけ、キミに逢いたい。
最初は何が起こったのか分からなかった。
何人もの「危ない!!」と叫ぶ声を微かに聞き取れた直後、ドンッ!!と強い衝撃を体に感じると共に、一瞬遅れて言葉では表せないくらいの激痛が走った。
…ッ……!!!!
体を動かそうにも痛すぎて動かすことができない。
ただわたしの体からドクドクと血が流れているのは分かった。
…ッ……い、痛いッ……。
だけれど、暴走していたわたしは、少しだけだが正気を取り戻したらしかった。
「誰か救急車を!!早く!!!」
「今呼びました!!」
意識が飛びそうになりながらも、そんな会話をはっきりと聞き取ることができた。
……い、おり…くんっ…
もう…逢えないのかな……ッ。
ひかるちゃんにも…あいたいっ……でもっ。
『………俺、友梨乃のことが好きだ』
『……ずっと前から好きだった』
『…俺には、あの日からキミしか映らない』