もう一度だけ、キミに逢いたい。
…ほんとに。
いくら光ちゃんにわたしのことを頼まれたからとは言え、深く追求せずに接してくれていることにはすごく感謝してるから。
「…それじゃ、今日の用事はこれで済んだので、わたし、教室に行きますね」
ペコッと軽くお辞儀をして行こうとした時。
「……鈴木さん。気をつけるのよ」
ああ……そのことか。
「……先生に言われずとも、そのつもりです」
わたしは振り返らずにそれだけ言って保健室を出た。
「…私が言ってもどうにもならないのは分かっているけど、やっぱり心配なのよね……」
……後ろで先生がポツリと呟いていたのに気づかずに。