もう一度だけ、キミに逢いたい。

…!


足音と声がする……ついに来てしまったみたいだ、この時が。




「ねぇ。こんなところに呼び出して、あたしらに何の用?」


…これは、わたしに言ったセリフだろう、他に人もいないし。


ゆっくりと顔を上げると、目の前にいたのはいかにもイマドキっぽい感じで化粧もバッチリときめている女子3人。


おそらく……同級生だと思われる。




「……何の用って、そんなの、あんた達が一番よく分かってるんじゃないの?」


緊張と恐怖から足が震えているのをバレないように踏ん張って、必死にいつもの無表情を作る。


すると、女子3人は一斉にゲラゲラと笑い出した。


「あんた、足震えてるっ。自分からあたし達呼び出したくせに、あたし達のこと、怖いんだ?」




……っ!


な、なんでっ……見抜かれてる……っ。


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