もう一度だけ、キミに逢いたい。
し、しまったっ…
伊織くんってしたの名前で呼ぶなんて、伊織くんと親しいって言ってるようなもんだ……っ。
それよりも、痛いッ……
一人の女子に思いっきり踏まれた足が尋常じゃないほどに痛む。
「……わたしはっ……あんた達に命令なんてされたくないっ……!わたしが誰といようが、伊織くんをしたの名前で呼ぼうが、あんた達には関係ないっ……!」
はぁ…はぁっ……
今まで嫌がらせをされてきたことへのストレスが溜まっていたのと、直接色々と言われたことへのイライラが爆発して、わたしは大きな声を上げてしまった。
ここが学校だということを忘れて。
すると、わたしの言ったことが感に触ったのか、顔を真っ赤にしながら怒り出し、挙げ句の果てには手まで上げてくる女子達。
「…っはぁ!?何よ急に生意気な!あんたなんか死ねよッ!!」
「伊織様のこと好きじゃないくせに、近づくとかマジで邪魔!!」
「消えろよ!それで二度と伊織様の前に現れんなっ!!」