もう一度だけ、キミに逢いたい。
だけど、一方の光ちゃんは何か考え込んでいる様子。
「……光ちゃん?どうか、したの……?」
おそるおそる声をかけると、光ちゃんはハッとしたような表情になる。
「…っううん……なんでもないから気にしないで?それと、ゆりちゃん。明日病院に行って記憶のこと、検査してもらおう?」
「えっ…検査……?」
「そう。ゆりちゃん、一部の記憶が抜けているみたいだし、少し気になることもあったから、それを確かめたいの」
……確かめたいこと?
「それは……わたしには言えないこと?」
わたしが光ちゃんの目を真っ直ぐ見つめると、光ちゃんの顔が一瞬崩れた。
「……うん。ごめんねっ…ゆりちゃん。でも、本当かどうか分からないあやふやな今の状態でゆりちゃんに言うわけにはいかないから…」