もう一度だけ、キミに逢いたい。

「その…一人でお留守番とか、平気……?」


ああ、そういうことか。


「それなら大丈夫だよ。明日は特に雨の予報もないみたいだし、光ちゃんがお出かけするのって昼間でしょ…?」


「う、うん…。午後一の約束」


「じゃあ平気。ほんとはちょっと寂しいけど、ちゃんと待ってるから」


そう言って光ちゃんに心配をかけないように笑顔で親指を立ててみせる。


「ゆりちゃん……。ありがとね、できるだけ早めに帰ってくるからね!」


「…ふふっ、うん!」


光ちゃんの変わらないちょっとした優しさが嬉しくて、ギュッと抱きつく。


「わっ……もう、びっくりしたよ〜」


なんて言いながらも、まんざらでもない様子でわたしの頭を撫でてくれる光ちゃん。




……やっぱり好きだなぁ。


もちろんあくまでもライクの好きだけれど、光ちゃんは“あの時”から世界でたった一人の大切で大好きな義姉ちゃんだもん。

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