もう一度だけ、キミに逢いたい。
『やっぱり友梨乃は笑った顔が一番だな、伶』
『ああ、お前は俺たちの自慢の可愛い妹だよ。な、秋?』
『おう、当たり前だろ、伶』
……玲くん、秋くん。
わたし、全然笑えないよっ……
今のわたしにあるものって何…?
きっと光ちゃんくらいだよね…
伊織くんのそばにいたいって望むことはわがままなのかなっ……?
返事が返ってくるはずがないことを分かっていながらも、写真に写る伶くんと秋くんに心の中で呼びかける。
わたしはしばらくその写真をじっと眺めてから、そっと元あった引き出しの中にしまった。