もう一度だけ、キミに逢いたい。
でも……彼だって、月島くんだって、本当のわたしのことを知ったらわたしから離れていくに決まってるっ……
重すぎるんだっ……わたしの背負っているものはっ……
わたしのことを何も知らない人が、そう簡単に受け止められるものじゃない。
いや、知っていても普通は無理だよ…
おじさんだって、おばさんだって最初はっ…
やめてっ……やめてよっ……
わたしに、あのことを思い出させないでよっ……
「光ちゃんっ……」
我慢していたのに、頬に一筋の涙がつたう。
涙を溢しながら光ちゃんの名前を呼んだわたしに、今度は彼が目を見開いた。
「……友梨乃?」
「……っ!やめて!!その名前を、呼ばないでっ……」