もう一度だけ、キミに逢いたい。

……っっ、数万倍……っ。




「……私は、きみにゆりちゃんをお願い、とは言わない。それを決めるのは私じゃないから…。だけれど、あの子が好きでそばにいたいって言うならば、覚悟を決めて。決して中途半端な気持ちで近づかないで。あの子のことを好きという気持ちだけじゃ、ゆりちゃんのそばにはいられないよ…」




光さんの言葉が次々と胸に突き刺さる。


分かってはいたけど、実際にそういう風に言われるのとではまた違う。


普通、ここまで言われたら引き下がる……？


…っ、そんなの俺は知らない。


ここまで人を好きになったのは初めてなんだ。




きっと彼女の背負うものを知った時、俺まで苦しむこともあるのだろう。


だけど、それでもいい。


それで彼女の苦しみが少しでも減るのならば…


彼女のそばにいられるのならば……




こんなに……こんなに彼女が好きなんだっ……。


俺の全てで彼女を求めてるんだよっ……。