もう一度だけ、キミに逢いたい。

* * *


「ただいま〜」


玄関から光ちゃんの声が聞こえた。


パタパタパタ……


「光ちゃん、おかえりなさい……っ」


「ただいま、ゆりちゃん」


ギュッ


わたしはそのまま光ちゃんに抱きつく。




「……ゆりちゃん、何かあった?」


ピクッ


光ちゃんの鋭い観察力に、思わず反応してしまう。


やっぱり、光ちゃんにだけは隠しごとは通用しないよねっ…


「……うん、あったと言えばあった、かな…」


目を瞑って、今日の出来事を思い出す。




朝学校に行くと下駄箱にメモが入ってて…


メモの通り体育館裏に行けば、知らない先輩に告白された。

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