もう一度だけ、キミに逢いたい。
……まあ難しいのは確かだけど、無理なわけじゃない。
俺にだってちゃんと考えはあるし、そこまでバカじゃない。
「……放課後、四階の空き教室。俺、一応成績いいし、先生から信頼されてるから多分貸してくれんだろ。それに、あの担任は扱いやすい」
「なるほどね〜。ま、確かにあの担任なら貸してくれるだろうな」
…ってそうだ。
「……玲音。お前、俺が学校一のイケメンって呼ばれるの嫌いだって前に言ったの忘れたわけじゃないよな…?」
俺は玲音をジロッと睨む。
俺は、マジでこの肩書きが嫌い。
自分が整った顔をしてるのは認めるけど、学校一のイケメンとかネーミングセンスがダサい上に、前も言ったけど、好きなやつに振り向いてもらえないんじゃ何の意味もない。