もう一度だけ、キミに逢いたい。
だって、わたしを怖がらない人は他には誰もいなかったし、わたしだって正直自分のことが怖かった。
今も、正直……怖い。
わたしって、なんで生きてるんだろう……って。
それなのに、光ちゃんはわたしのことを見て怯えたりしたことはない。
きっとわたしのいないところでは、他の人みたいに怖がってるんだ…
そう思っていた。
でもある時、光ちゃんがおじさんとおばさんと口論しているのを偶然聞いてしまったことがあった。
『お前、あの子に近づくなって何回言ったら分かるんだ!』
『そうよ、あの子が悪魔の子と呼ばれているのを知らないの!?』
『…二人とも何言ってるの?ゆりちゃんが悪魔の子?ばかばかしい!あの子とまともに話したこともないお母さん達に何が分かるの?』
『なっ!分かるに決まってるじゃない!だってあの子は……』