もう一度だけ、キミに逢いたい。
でも、もしほんの少しでも、たったの一パーセントでもゆりが俺の特別だと想ってくれている可能性があるならば。
こんなところでうじうじしている場合じゃない。
「……ありがとう、玲音」
「…!な、なんだよ急に…」
しばらく黙っていた俺が急にお礼を言ったからだろう、玲音は少し面食らっているよう。
「……いや、お前が連れ出してくれたおかげで色々と覚悟が決まったから」
本当は今すぐにでも逢いたい、けど。
今日はあいにく金曜日で明日明後日と学校は休み。
「……伊織、俺達はずっと親友だからな」
笑顔でそういう玲音に、俺は一瞬頭にハテナマークを浮かべたが、すぐに玲音の言いたいことが分かった。
「…!ああ、もちろん」