もう一度だけ、キミに逢いたい。

くそっ…ゆり……！！


こんな時、食堂から体育館裏への道のりが遠いことを恨む。


すると、突然誰かが大声で叫ぶ声が聞こえてきた。




「うわああぁぁぁぁ……！！！やめて、やめて、やめてぇ……！！触らないでぇぇッ……。ごめんなさいっ…ごめんなさいっ……！！生きててごめんなさいッ……！！」




……っ！！？


この声は……、ゆりっ……！！




「やあぁぁ……！！パパッ…ママッ…れいくんッ……みんな……ッ！！やだやだやだっ……！！！！わたしだけ置いて行かないでッ……！！！！うわああああぁぁぁぁぁぁ……！！！！」




……っ、ゆりッ……！！！！


遅かったか……！！！！


走りながら俺の胸は激しく痛む。




「……っ！？いきなりなんなの……！？」


「こいつ、なんかヤバイよ…！正気じゃない…！」


「ね、ねぇ、もう教室戻ろう…！こんな大きな声上げられたんじゃ、誰か来ちゃうよ！」


「だ、だよね…！早く行くよ…！」