もう一度だけ、キミに逢いたい。

「……なあ。お前達、ゆりに何してたわけ?」


いつか、ゆりに無理矢理キスしようとしていた最低男の時と同じく、地を這うような低い声が出た。


すると、女子達の顔が一気に真っ青になった。


「あ、あたしらは…ただ、そこの女に呼び出されてっ…」




…は?ゆりに……?


百歩譲ってほんとにゆりに呼び出されたとしよう。


でも、ゆりは何も理由なくそんなことしたりしないし、こいつらがゆりに手を上げて、しかもこんなになるまでゆりを追いつめたことに変わりはない。




「……呼び出したのがたとえゆりでも、お前らがゆりをいじめたことは分かってんだよ。…もう一度聞く。ゆりに何したわけ?」


有無を言わせない口調で捲し立てる。


「……なんで」


それまで黙ってた右端の女がボソッと呟く。


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