もう一度だけ、キミに逢いたい。
「なんで、その女なの…!?あたしは入学した時からずっと見てたのに……!!」
フルフルと体を震わせながら怒ったような泣きそうな顔の女。
なんでって……そんなのゆりが好きだからに決まってんじゃん。
「……好きになるのに時間なんて関係ねぇよ。それから言っておくと、俺の方がずっと前からゆりのこと見てたし。……いいか、これ以上ゆりに何かしたら、その時は本気で許すさねぇから」
本当はこれだけでも許せないが、ここまでゆりを追いつめたのは、目の前の女子達だけのせいじゃない。
俺の…、せいもあると、思う…
だから、俺には一方的にこいつらを責める権利はない。
「んっ…いお、り……くん……」
…!
……ゆり。
そうだ、ゆりを早く保健室に連れて行かねーと。
女達に言うことは言ったし、俺はその場を立ち去ろうとした。