もう一度だけ、キミに逢いたい。

「そう、ですか……」


先生の話を聞いた私は頭が真っ白になり、やっと出てきたのがその言葉だった。


ゆりちゃんから話を聞いていて、今日ゆりちゃんがしようとしていたことを知っていた先生は、どうしても心配で体育館裏に様子を見に行こうとしたらしい。


そこでいきなり聞こえてきた言葉。




“あんたなんかいらない存在なんだよ”




……酷いっ、酷すぎるっ……。


その前までの会話を聞いていないから、何がどうなってそうなったのかは分からないけど、私が我に返った時にはもう遅かったんです…と、苦しそうにそう告げる先生。


その後はゆりちゃんが暴走し出した直後に伊織くんが駆けつけてくれて、ゆりちゃんを止めてくれたそう。


その伊織くんも、先生と同じく偶然ゆりちゃんがいじめられているのを目撃した女の子達が呼んできてくれたみたいで。


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