もう一度だけ、キミに逢いたい。
【03.】二人だけの秘密
月島くんに告白されてから数日は、特に変わりはなく、接触してくることもなかったし、違う人から告白を受けることもなかった。
もしかして、わたしと少しでも一緒にいたいって言葉は、ウソだった?なんて思いながら、安心している自分もいた。
わたしにとって、月島くんはある意味要注意人物だった。
彼には、初めて会った時から、なんとなく他の人とは違う何かを感じたんだ。
だから、これ以上関わりを持てば、心を許してしまうんじゃないかってらしくもないことを考えたりもした。
……そんなこと絶対しない。
そう決めてはいるけど、人間の感情は脆く、時には自分の意志とは真逆の方向に傾いてしまうことがある。
わたしは、そのことを誰よりもよく、嫌っていうほど分かっていた。