もう一度だけ、キミに逢いたい。

少しイライラして、いつもの倍の速さで問題を解いていく。


カツカツカツ……




「……先生、できました」


「…お前……」


先生は驚いたようにわたしを見ている。


…なに?そんなに驚く要素あった?


それとも、答えが間違ってる…?


「鈴木……お前すごいな。この問題結構難しいのに、あんな短時間でよくできたな。そして、答えもあってる。正解だ」


「…ありがとうございます」


わたしはそれだけ言ってスタスタと自分の席に戻る。




「え…さすがに今のは速くね?」


「ああ……俺、全く分からなかったんだけど…」


「ねぇ、鈴木さんってあんなに頭良かったっけ…?」


「そういえば、この前の試験、15位以内に入ってたよ」


「へ〜…見た目の通り、やっぱり頭いいんだ…」

< 42 / 471 >

この作品をシェア

pagetop