もう一度だけ、キミに逢いたい。
「…っ、うん。大丈夫、わたしはあっちに戻っても、絶対にみんなのこと忘れないよ?」
秋くんも伶くんも、みんなみんな。
わたしの大切な大切な家族だもんっ…
「…っ!友梨乃……っ」
ギュッと力一杯秋くんに抱きしめられた。
秋くん…
わたしもギュッと抱きしめ返す。
この腕の中にいられるのはきっと、これが最後だから…
秋くんだけじゃない、わたしは全員と一回ずつお別れのハグをした。
みんなの温もりを忘れないよう、長い時間をかけて。
………………
………………
「友梨乃、元気でね…!絶対に幸せになってね…!?」
「友梨乃のこと、ずっとずっと大好きだからね…!」
「もうこんなところに来ちゃダメだよ…!?」
「見えなくても、俺達の心はずっとお前のそばにいる」
「友梨乃はいつまでも私達の自慢の妹よ」