もう一度だけ、キミに逢いたい。
『ねえ、知ってる?
ないものを数えるより、
あるものを数える方が
幸せになれるんだよ……───』
『………俺、友梨乃のことが好きだ』
『……ずっと前から好きだった』
『…俺の目には、あの日からキミしか映らない』
『俺が、何年の間、ゆりを待ち続けたと思ってるんだよ……っ』
『ゆりっ……!!ゆり、ゆり、ゆりっ……愛してるっ……。12年前からずっとずっと……っっ』
───………ねぇ、伊織くん。
こんなこと恥ずかしくて面と向かっては言えないけれど、壁を乗り越えて伊織くんと想いが通じ合った今、わたしはこう思うんだ。
きっとわたしと伊織くんは……
“運命”と“奇跡”で結ばれていた二人だったんだって。
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