もう一度だけ、キミに逢いたい。
【04.】光ちゃんとクイズ研究会
……今日で一体何日目だろうか、こうやって彼と過ごすのは。
毎週火曜日と木曜日の放課後は、わたしは彼と例の空き教室で過ごしている。
幸い、まだ誰にもバレていない。
「…ゆりって古典できるか?」
「え?まあ人並みにはできるけど……」
わたしは若干の動揺を隠して答える。
最近、ぼーっとしては無意識に月島くんのことを考えてしまう。
「…だったら、俺に教えてほしい。俺、古典だけ潰滅的にできないんだ」
……教えてほしい?
え、月島くんって頭も良いって誰かが言ってたような…
「……月島くんって勉強苦手なの?」
すると、気まずそうにわたしから視線を逸らしてボソッと言った。
「…俺、古典の他は自分で言うのもあれだけど、できるんだ。前の試験も古典以外は全部満点だったし」