Limited-lover
Third day
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決意を新たに挑んだ、次の日のお昼休み。
座布団を敷いて待機していた私を見つけて、「お、来てた」と目の前に座るとあぐらをかいた宮本さんは、そのままコテンと私の肩におでこをつけた。
「…疲れた。」
「お、お疲れ…様です…」
腰に腕が回って来て少し引き寄せられる。
「寝ていい?」
「は、はい。もちろん。」
「……。」
そのまま、スースーと寝息を立て始めた。
今日は…膝枕しないのかな。
そっと、背中に腕を伸ばしてその身体を少し引き寄せる。呼応するように、ギュッと宮本さんの腕に少し力がこもった。
仕事…忙しいんだろうな。
なのに、昨日は定時であがってくれて、デートしてくれた。昼休みもこうやって会ってくれて。
左手で宮本さんの頭に触れる。ふわふわな柔らかい髪を親指でそっと撫でて
少しでも、宮本さんが休めますように…
一定のリズムで呼吸を繰り返している宮本さん同様、私も目を閉じる。
……今日はお昼休みだけでいいや。
誘うのはまた明日にしよう。
一週間しかないからと私の都合だけで振り回してばかりはいけないよね。
~♪~♪~♪
少しして、宮本さんのスマホが音を立てた。
「…早い。」
宮本さんが私の肩に顔をくっつけたままポツリとそう言った。
「帰りは?定時で上がれんの?」
「は、はい…」
「そっか。じゃあ、またエントランスで。」
「あの…大丈夫なんですか?その…毎日。」
「うん。別に平気。」
「一課は忙しいってイメージが…」
「まあ、忙しいけど。要はやりようだから。二課だってそれは同じでしょ?」
腕をほどくと、顔を上げ、「んーっ」と一度伸びをする宮本さん。
昨日と同じ。
口角をキュッと上げて微笑むと、私の頭に掌をポンと乗せる。
「…麻衣は、そんなこと気にしなくて良いから。」
少し私の後頭部を押すと、そのまま顔を近づけて唇同士をふわりとくっつけた。
おでこがコツンとぶつかり合う。
「どっか飲みにでも行く?」
「は、い…」
くふふと笑う吐息が私の唇を少しだけ温める。
「ねえ、大丈夫なわけ?日に日に勢いが無くなってきてますけど。」
「そ、そんなことは…」
「そ?」
鼻をすり寄せられて、そのまま下唇を軽く唇で挟まれる。
「座布団の座り心地いい?」
「は、はい…ありがとうございます。」
「いーえ。俺の安眠の為なんで。」
喋る吐息で唇が再び生暖かさを感じたら、その感触を消し去る様に唇を塞がれた。
昨日よりも少しだけ強引で深い気がするキス。
それでも、一つ一つ、ゆっくりと…。
宮本さんが触れてくれる唇に甘さを感じて、息をすることすら忘れてしまいそう。
心の奥から温かさを感じて気持ちがまたふわふわしてきて、何となく宮本さんのスーツの裾をキュッと握りしめた。
それが合図だったかの様に、より頭を引き寄せられて、唇を捕らえられる。
そのまま、暫く離してくれないキス。
「んんっ……」
より、宮本さんのスーツの裾を強く握った。
……どう、しよう。
今、凄く、凄く…宮本さんにくっつきたい…かも。
二人のわずかな空間にじれったさを感じる。
身体をこわばらせたら、唇が離れて同時に頭も開放されて、代わりに身体を引き寄せられた。私の首筋に宮本さんの顔が埋まる。
くっつきたいって思ったらくっついてくれた…
「…そろそろ行く?」
うう…どうしよう。
……行きたくない。
「……は、い。」
曖昧な返事にくくっと耳元で笑い声。
「サボりたいの?」
「えっ?!違います!」
「そ?」
「し、仕事は…ちゃんとやります。」
「お、さすがサクラの部下。よく教育されてる。」
"サクラ”…か…。
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決意を新たに挑んだ、次の日のお昼休み。
座布団を敷いて待機していた私を見つけて、「お、来てた」と目の前に座るとあぐらをかいた宮本さんは、そのままコテンと私の肩におでこをつけた。
「…疲れた。」
「お、お疲れ…様です…」
腰に腕が回って来て少し引き寄せられる。
「寝ていい?」
「は、はい。もちろん。」
「……。」
そのまま、スースーと寝息を立て始めた。
今日は…膝枕しないのかな。
そっと、背中に腕を伸ばしてその身体を少し引き寄せる。呼応するように、ギュッと宮本さんの腕に少し力がこもった。
仕事…忙しいんだろうな。
なのに、昨日は定時であがってくれて、デートしてくれた。昼休みもこうやって会ってくれて。
左手で宮本さんの頭に触れる。ふわふわな柔らかい髪を親指でそっと撫でて
少しでも、宮本さんが休めますように…
一定のリズムで呼吸を繰り返している宮本さん同様、私も目を閉じる。
……今日はお昼休みだけでいいや。
誘うのはまた明日にしよう。
一週間しかないからと私の都合だけで振り回してばかりはいけないよね。
~♪~♪~♪
少しして、宮本さんのスマホが音を立てた。
「…早い。」
宮本さんが私の肩に顔をくっつけたままポツリとそう言った。
「帰りは?定時で上がれんの?」
「は、はい…」
「そっか。じゃあ、またエントランスで。」
「あの…大丈夫なんですか?その…毎日。」
「うん。別に平気。」
「一課は忙しいってイメージが…」
「まあ、忙しいけど。要はやりようだから。二課だってそれは同じでしょ?」
腕をほどくと、顔を上げ、「んーっ」と一度伸びをする宮本さん。
昨日と同じ。
口角をキュッと上げて微笑むと、私の頭に掌をポンと乗せる。
「…麻衣は、そんなこと気にしなくて良いから。」
少し私の後頭部を押すと、そのまま顔を近づけて唇同士をふわりとくっつけた。
おでこがコツンとぶつかり合う。
「どっか飲みにでも行く?」
「は、い…」
くふふと笑う吐息が私の唇を少しだけ温める。
「ねえ、大丈夫なわけ?日に日に勢いが無くなってきてますけど。」
「そ、そんなことは…」
「そ?」
鼻をすり寄せられて、そのまま下唇を軽く唇で挟まれる。
「座布団の座り心地いい?」
「は、はい…ありがとうございます。」
「いーえ。俺の安眠の為なんで。」
喋る吐息で唇が再び生暖かさを感じたら、その感触を消し去る様に唇を塞がれた。
昨日よりも少しだけ強引で深い気がするキス。
それでも、一つ一つ、ゆっくりと…。
宮本さんが触れてくれる唇に甘さを感じて、息をすることすら忘れてしまいそう。
心の奥から温かさを感じて気持ちがまたふわふわしてきて、何となく宮本さんのスーツの裾をキュッと握りしめた。
それが合図だったかの様に、より頭を引き寄せられて、唇を捕らえられる。
そのまま、暫く離してくれないキス。
「んんっ……」
より、宮本さんのスーツの裾を強く握った。
……どう、しよう。
今、凄く、凄く…宮本さんにくっつきたい…かも。
二人のわずかな空間にじれったさを感じる。
身体をこわばらせたら、唇が離れて同時に頭も開放されて、代わりに身体を引き寄せられた。私の首筋に宮本さんの顔が埋まる。
くっつきたいって思ったらくっついてくれた…
「…そろそろ行く?」
うう…どうしよう。
……行きたくない。
「……は、い。」
曖昧な返事にくくっと耳元で笑い声。
「サボりたいの?」
「えっ?!違います!」
「そ?」
「し、仕事は…ちゃんとやります。」
「お、さすがサクラの部下。よく教育されてる。」
"サクラ”…か…。
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