また君に逢える日まで
高校二年生の夏

希望を失い死にたいと思っていた時

校庭で一生懸命走っている

「君」を見つけた

君にとっての当たり前は私にとっては全てのことが特別で

そんな君が輝いて見えたんだ

いつも教室の中心で友達と笑っている君の笑顔は「本物」で

たまに愚痴る兄の話や両親の話はどこか暖かくて

夢に向かっていつも歩んでいる君は本当にかっこよかったよ

そんな君とは正反対で

私の世界はどこか色褪せていて

笑っているはずの笑顔はどこかぎこちなくて

親が医者の私にとって

将来の夢なんて持つことも許されなかった

常に親の期待という重りを背負い

周りはそんな「真面目な私」を切り取った

辛いことや泣きたいことがあっても

泣くことすらもう出来なかった

小さい頃から素直に感情を出すことを許されなかったから

そう…

あの頃の私は暖かみなんてとっくに忘れてたんだ

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