東京血風録3 キラーズ・コード【改編版】

飛鳥は立ち上がる。
本来の鬼の力というものを認識して、気を引き締めた。
簡単に打撃を喰らい、ダウンした。
そこまで打撃のダメージはない。
徐に脇腹、レバーに喰らったので鈍痛が残っている。浅い呼吸を繰り返しダメージの回復に努めた。

よく分からないまま、この御業の結界に入ってしまった。御業の結界の有用性や利点など何も知らないのだ。
入った瞬間に、力が湧き上がるのを感じたのだが、それが活かされてる雰囲気はない。
この結界に何があるのだろう？
そんな疑問に駆られ、１度出てみるのもありか。そんな事を考えた。
彼の足元、右に２メートルも行けば御業の結界の岩が置いてある。
出たら何か変わるのか？と、岩の外へ目を向けると人影を発見した。
突然の人影の出現にぎょっとしたが、それ以上にその人影が沢山いる事に驚いた。見渡すと、結界を取り囲む様に人影が立っていた。
その数、１０数人。
いつの間に！
安否を気づかい、おタカさんと源さんを探すと姿が消えていた。

何者だ、この人達…。
よくよく顔を見てみると、更にゾッとした。
「は、遥！」
そう告げるのが精一杯だった。
遥も只ならぬ気配には気がつき、身を強張らせた。


そこに居た人々は。


大鉄と無良であった。