東京血風録3 キラーズ・コード【改編版】
遥は眠れなかった。
色んな事が目まぐるしく起こっていた。
明日は何が起こるのだろうか。



飛鳥は考える。
一部屋ずつ与えられたこの部屋で。
あまりにも不可解な事が多い。
展開が早い。
そういうことは苦手だった。
寝てしまえば、また新しい考えも芽生えるだろうと眠りについた。



柊一と真琴は同じ部屋にいた。
この2人は元々の知り合いである。
京都と奈良、名門の旧家の出である。
位として、鳳竜院家の方が格が上なので真琴は気後れしているのだが。
会話は無かった。
柊一が何やら書き物をしているのを、真琴が見つめているだけだった。
それだけで十分だった。
真琴には。

柊一には思惑があった。
逢ったばかりの4人をまとめるのは自分の役目だと思っていた。
それができるのも自分だと自負していた。それだけに失敗できない圧も感じていた。
鳳竜院宗家としても。







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