16歳、きみと一生に一度の恋をする。
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いつか迎えにいく。
そのたった一言が、言えなかった。
――『あのさ、ふたりに話があるんだけど』
あの時、俺はひばり市の難病医療センターで治療をしたいと両親に告げた。
同時に今の高校を辞めて、春から通信制の学校を受けたいと話した。
今の状態ではまともに登校することはできないし、いつ症状が出るかわからないのなら、いつ症状が出てもいいように、自宅で課題レポートをやって、高卒の資格が取れる単位を取得したほうがいいのではないかと考えた。
もちろん、今までサボっていたぶん、自分で勉強を取り組まなければいけない通信制は大変だと思う。
でも、ダラダラとやるつもりはない。
しっかりと三年間で卒業することも両親と伝えた。
反対される覚悟はあったけれど、ふたりは驚くほどすんなりと、俺のわがままを聞き入れてくれた。
どうやら難病医療センターのことは益川先生から事前に教えられていたようだったけれど、最終的な判断は俺に任せようと決めていたらしい。
病気を完治させることは難しいけれど、病気を抱えながらでも不自由なく生活できるように、ふたりはこれからも協力していくと言ってくれた。