転生令嬢はまるっとすべてお見通し!~婚約破棄されたら、チートが開花したようです~
幸せな未来
「えっと、その……」
これは、告白ととっていいのか、相方としての信頼的な意味なのか。
口ごもっている間もずっとフィデルに見つめられ、収まりかけていた心臓のバクバクがまた大きくなっていく。
そんな私の気も知らないで、フィデルの手が優しく私の肩から首筋、頬と滑るように移動してきた。
「んっ……」
くすぐったくて、おもわず変な声が出て身をよじる。すると、フィデルの手がサッと私から離れる。
どうしたのかと思い、フィデルを見上げると、今度はフィデルが顔を真っ赤にしていた。
「フィデル? ……顔、赤いよ?」
「……見るな。シエラが突然変な声を上げるからだ」
「だって、くすぐったくて……! フィデルに触れられるのが、嫌だったとかじゃないのよ!?」
勘違いされたかと思い、急いで否定すると、フィデルは照れくさそうに目線を逸らす。
「それはわかってる。ああもう、本当にお前といると、自分の中にある知らない感情に振り回されっぱなしだ」
「えぇ? 私がいけないの?」
さっきまで抱き締めてくれたフィデルにくるりと背を向けられて、なんだか寂しくなり後ろからフィデルの服の裾を引っ張ていると――。
「いちゃいちゃしてるとこ悪いんだけど、早くみんなのとこに戻ったほうがいいんじゃない? あと、僕が逃げないようにちゃんと見張っとくべきだと思うよ。逃げる気ないけどさ」
コディがいきなり目の前に現れ、淡々と正論を述べていく。
「いちゃいちゃって、別にそんなふうにしてたつもりないんだけど!」
「してるほうは気づかないだけだよ。……あ、ほら。こんな話してたら、バカップルを引き寄せちゃったみたいだけど」
コディが見ているほうに視線を動かすと、エリオットとロレッタの姿が見えた。
これは、告白ととっていいのか、相方としての信頼的な意味なのか。
口ごもっている間もずっとフィデルに見つめられ、収まりかけていた心臓のバクバクがまた大きくなっていく。
そんな私の気も知らないで、フィデルの手が優しく私の肩から首筋、頬と滑るように移動してきた。
「んっ……」
くすぐったくて、おもわず変な声が出て身をよじる。すると、フィデルの手がサッと私から離れる。
どうしたのかと思い、フィデルを見上げると、今度はフィデルが顔を真っ赤にしていた。
「フィデル? ……顔、赤いよ?」
「……見るな。シエラが突然変な声を上げるからだ」
「だって、くすぐったくて……! フィデルに触れられるのが、嫌だったとかじゃないのよ!?」
勘違いされたかと思い、急いで否定すると、フィデルは照れくさそうに目線を逸らす。
「それはわかってる。ああもう、本当にお前といると、自分の中にある知らない感情に振り回されっぱなしだ」
「えぇ? 私がいけないの?」
さっきまで抱き締めてくれたフィデルにくるりと背を向けられて、なんだか寂しくなり後ろからフィデルの服の裾を引っ張ていると――。
「いちゃいちゃしてるとこ悪いんだけど、早くみんなのとこに戻ったほうがいいんじゃない? あと、僕が逃げないようにちゃんと見張っとくべきだと思うよ。逃げる気ないけどさ」
コディがいきなり目の前に現れ、淡々と正論を述べていく。
「いちゃいちゃって、別にそんなふうにしてたつもりないんだけど!」
「してるほうは気づかないだけだよ。……あ、ほら。こんな話してたら、バカップルを引き寄せちゃったみたいだけど」
コディが見ているほうに視線を動かすと、エリオットとロレッタの姿が見えた。