転生令嬢はまるっとすべてお見通し!~婚約破棄されたら、チートが開花したようです~
まぁ、まだ能力を使いこなせてないだけかもしれないけど。
「お互い、中途半端な能力を与えられたってことか。……俺はもうずいぶん力は使っていない。お前と話すまで、力を使えることすら忘れていたくらいだ」
「……どうして使わなかったか、聞いてもいいですか?」
「必要ないからだ。俺はずっとここで、ひとりで過ごしていく運命にあるのに。その未来が変わることはない」
「そんなことありません。だって私がきましたから。フィデル様のところに。このままここに引きこもられてちゃ、私が困るんです」
そう言うと、フィデル様は首を傾げ、不可解な面持ちで私に問う。
「シエラ、といったな。お前の目的はなんだ?」
ドリスさんと同じことを、フィデル様にも聞かれてしまった。
「私の目的は、ずばり……エリオットと現婚約者ロレッタへの復讐を兼ねた、自分という存在価値を証明をしこの状況から成り上がること!」
「復讐? つまり、お前は兄にこっぴどく捨てられた腹いせに、能力者アピールをしてもう一度振り向かせたいと……」
「冗談じゃないわ! 誰があんな男と! 私はね、そんなしょうもないことするほど暇じゃないのよ!」
「……あ、ああ。そうか」
しまった。フィデル様があまりにも見当違いなことを言うものだから、タメ口で怒鳴ってしまったじゃない。フィデル様、ちょっと引いてるし。
「ご、ごめんなさい。取り乱しました。私は昨日、婚約破棄されたのです。エリオットに……無能力者と思われて」
私はフィデル様にも、昨日までのことと、自分が今置かれている現状を話した。
「能力目的、か。いかにもあいつのやりそうなことだ。でも、どうして婚約破棄されたんだ? お前は能力を持っているじゃないか」
「お互い、中途半端な能力を与えられたってことか。……俺はもうずいぶん力は使っていない。お前と話すまで、力を使えることすら忘れていたくらいだ」
「……どうして使わなかったか、聞いてもいいですか?」
「必要ないからだ。俺はずっとここで、ひとりで過ごしていく運命にあるのに。その未来が変わることはない」
「そんなことありません。だって私がきましたから。フィデル様のところに。このままここに引きこもられてちゃ、私が困るんです」
そう言うと、フィデル様は首を傾げ、不可解な面持ちで私に問う。
「シエラ、といったな。お前の目的はなんだ?」
ドリスさんと同じことを、フィデル様にも聞かれてしまった。
「私の目的は、ずばり……エリオットと現婚約者ロレッタへの復讐を兼ねた、自分という存在価値を証明をしこの状況から成り上がること!」
「復讐? つまり、お前は兄にこっぴどく捨てられた腹いせに、能力者アピールをしてもう一度振り向かせたいと……」
「冗談じゃないわ! 誰があんな男と! 私はね、そんなしょうもないことするほど暇じゃないのよ!」
「……あ、ああ。そうか」
しまった。フィデル様があまりにも見当違いなことを言うものだから、タメ口で怒鳴ってしまったじゃない。フィデル様、ちょっと引いてるし。
「ご、ごめんなさい。取り乱しました。私は昨日、婚約破棄されたのです。エリオットに……無能力者と思われて」
私はフィデル様にも、昨日までのことと、自分が今置かれている現状を話した。
「能力目的、か。いかにもあいつのやりそうなことだ。でも、どうして婚約破棄されたんだ? お前は能力を持っているじゃないか」