人格矯正メロディ
今はあたしがクラストップだ。


あたしが声をかければ、みんなが喜んでついてくる。


そしてコトミはクラスで最下位の子だ。


そんな子が、どうしてあたしの手を振りほどくことができるんだろう?


疑問は一瞬にして怒りに変換された。


コトハを睨み付けると、コトハは一瞬ひるんだようにたじろいだ。


「あ、あたしは本当に星羅のことを心配してるの」


弁解するように早口で言うコトハ。


でも、もう遅い。


コトハはあたしを拒絶したのだ。


それならあたしだってコトハに手を差し伸べることはやめよう。


「コトハの気持ちは十分わかったよ」


あたしは低く、唸るような声でそう言ったのだった。
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