こちら人生交換屋
私は見覚えのある家の前にたどり着いた

ピーンポーン

ドアが開くとたった1日合わなかっただけなのに

お母さんが懐かしく思える

「あの…美咲の友達の楓と申します。美咲さんはいらっしゃいますでしょうか」

自分で言うと変な感じだ

今更楓に会ってなんて言葉をかければいいのか分からない

だけど…もう一度ちゃんと話したい

「うちには美咲なんていう子供いませんが…。住所が違うんじゃないかしら?」

存在していないことになっている

その後のことは覚えていない

私はただ何も言うことが出来なかった

私は黄昏山に向かった

戻してもらわなくちゃ

今すぐに
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